「西米」と書いて
「たぴおか」と読む、
まあそんな名前の
新任教師なんですが、
あだ名は「タッピー」。
外見的には半透明のつぶつぶが
寄り集まってかろうじて人の形を
なしているという個性的な姿で、
水泳の授業のときに
行方不明になって
それっきり。


「タッピー
 どこ行っちゃったのかなあ」


タッピーはよく
でんぷんの話をしてくれた。
 
「でんぷんはネ
 (以下不明瞭な呟き)」



我々は
カルダモンをふたつに割り、
しょうがをスライスし、
クローブはそのままで、
これらをお湯の中に入れ
約15分間煮出しました。



タッピーの教えによれば

「でんぷんは糖で出来ている。
 脳みそは糖で動いている。
 右と左の区別をつけさせ、
 世界の把握を助けてくれる。
 でんぷんは素晴らしい」

ということなのであり、


それにしても
大粒のタピオカは
手強い!

ゆで始めてから
1時間が経過しても
依然として大きな白い芯が