砂にえがいた
設計図。



心にそびえる
宇宙船。



ぼくの父さん
宇宙人。




少年期の脳だけに可能な非論理の三段ロケットによって彼の心は光速を越え、二
日後に裏山で発見されたときには完成ずみのミステリーサークルはすでに6個、
歳の数まであとひとつに迫る、まさに瀬戸際での捕獲成功であった。

少年はすでに宇宙語を流暢に話し、目玉が左右別々に動き、焼き魚を一切口にし
ようとしない。
「それは前からです(母親談)」

関係者一同の見守るなか、突如目的地を内宇宙に変更し、少年は轟音とともに発
進する。


白目。


宇宙。


ごはん。



因果の渦状肢を
斜めに渡り、
少年は
ビーフシチューに
帰還した。