王子に引っ越したぁ〜い
                
王子で牛飼いたぁ〜い
                


終電間際の駅前で
そんな歌うたう
路上派ミュージシャン。
(語尾が裏返るニューウェーブ風歌唱)

オチを聞かされたくなくて
小走りに通り過ぎる会社員たち。
 
そんな町に住んでいます。


というのはまあフィクションで、
歌っているのはいつも
鳩のようにユビキタス
ゆずもどきです。
ゆずもどきではあんまりなので
「ゆず風味」と呼ぶことが
条例で定められています。
ここで「ゆずこしょう」という
たとえが通用するバンドがあるとしたら
それは
ゆずのようにさわやかに
北海道の原野に繁茂する
ふしぎな草のことを歌うとか、
なんか、そういう、ベタな方向で
いいです
(思考停止のナマクラ顔で)
 
あっ箸はいいです


メールで「お疲れ様です」って
打とうとしたときに
tの脇のyも一緒に打っちゃって
「おちゅかれさま」
になっちゃって
何度打ち直しても
「おちゅかれ」
「おちゅか」
「おちゅ」
わあー! みたいな




ドナドナドォ〜ナ

ドナドナドォ〜ナ


「王子〜?」
 
「ビィィィフ!!」(←デス声でシャウト)
 
「王子〜?」
 
「ビィィィフ!!」(←デス声でシャウト)






(集合無意識として)